はじめに
前編でGA4での計測の流れ(「Googleアナリティクスタグ」や「Firebase SDK」に紐づいたデータストリームがプロパティにデータを送信し、プロパティがレポートを表示する)ことを学びました。
本記事では「アナリティクスタグ」や「FirebaseSDK」がユーザー行動を計測するために、どのような形でデータを収集するかを学びます。
標準的に収集できるデータ
「アナリティクスタグ」を実装しただけで、最低限以下データが収集できます。その全て「ユーザーの行動」に関するものです。
自動収集イベント
- ユーザーの初回訪問
- ユーザーのセッションの開始
※セッション:ユーザーがWEBサイトを訪問してから離脱するまでの流れのこと(ユーザーがWebサイトから離脱するだけでなく、一定時間(30分)操作をしない状態が続いた場合も含む) ユーザーが30分間操作を行わなかった場合
- ユーザーのページ表示
拡張計測機能イベント
- ユーザーのスクロール
- ユーザーの離脱クリック
- ユーザーのサイト内検索
- ユーザーのフォーム操作
- ユーザーの動画エンゲージメント
- ユーザーのファイルダウンロード
拡張計測機能イベントに関しては「収集する/しない」を切り替え可能。
※設定に関しては管理→データストリーム
イベント名
GA4はユーザー行動を「イベント」として収集しているため、異なったユーザー行動は異なったイベント名で収集しています。
ユーザー行動 |
イベント名 |
ユーザーの初回訪問 |
first_visit |
ユーザーのセッションの開 |
session_start |
ユーザーのページ表示 |
page_view |
ユーザーのスクロール |
scroll |
ユーザーの離脱クリック |
click |
ユーザーのサイト内検索 |
view_search_results |
ユーザーのフォーム操作 |
form_start,form_submit |
ユーザーの動画エンゲージメント |
video_start,video_progress,video_complete |
ユーザーのファイルダウンロード |
file_download |
※GA4はユーザー行動をイベント単位で収集しているが、UAはセッション単位で収集しレポートしています。
パラメータ
イベントの詳細を格納してるのが「パラメータ」。一つのイベントに複数のパラメータが紐づき、イベントの「詳細」を記録しています。
例:video_completeのイベントの内に複数のパラメータがある(page_title、page_locatgion、video_titleなど)
またパラメータ名=パラメータの値という形になっているが、この形式をキーバリューペアと呼びます。
その他、各イベント共通のパラメータもあれば、イベント固有のパラメータも存在。
各イベント共通のパラメータ
ga_session_id |
セッションを識別する整数の値 |
ga_session_number |
ユーザーの何番目の訪問かを示す整数の値 |
page_location |
フルパスのURL |
page_title |
ページタイトル |
percent_scrolled |
縦方向へのスクロール率 |
view_search_resultsイベント固有パラメータ
clickイベント固有パラメータ
link_domain |
ジャンプ先のドメイン |
link_url |
ジャンプ先のURL |
form_id |
フォームのid属性 |
form_destination |
フォーム送信後の遷移先URL |
form_length |
フォーム内のinputタグの数 |
video_start,video_progress,video_completeイベント固有パラメータ
video_title |
動画の名前 |
video_url |
動画のURL |
video_duration |
動画の長さ |
video_percent |
再生されたパーセンテージ |